2025年度スローガン
理事長所信
2025年度理事長
小竹 泰斗
KOTAKE TAITO
一般社団法人 当別青年会議所
理念共感からスタートする会員拡大
近年の当別JCは、会員拡大により新規入会者数は増加傾向にあります。一方で、卒業されるメンバーや退会者などで純粋にメンバーが増えているとは言えません。特に、入会後3年以内に退会してしまうメンバーがここ3年の間に5名となり決して少なくないのが現状です。退会者が多く出ているという事実から、本当に会員候補者が青年会議所の理念に共感した結果、入会していただけているのか、再度見つめ直さなければなりません。青年会議所運動の本質の一つは、町民の意識変革であり、その最たるものが会員拡大です。しかし、近年の会員拡大は数値目標に囚われ、入会してもらうことに重きを置いていることが多く、青年会議所の価値や魅力を理解し、理念に共感した結果、会員候補者の意識変革が起こり入会したとは言えません。また、拡大担当の委員長のみが会員拡大を行っていることが多く、LOMとして会員拡大を行っているとも言えません。LOMメンバー一人ひとりが価値や魅力を理解していなければ、会員拡大はできず、結果として、運動のエネルギーをより大きなものにすることができません。
会員拡大の本質は、理念に共感し、ともに運動を行う同志が増え、青年会議所運動をより大きくしていくことです。理念に共感していない人が入会すると、例会に来ない、事業に参画しないなど、青年会議所運動を大きくすることにつながらず、反対に一体感を損なうことにつながりかねません。そのため、青年会議所の価値や魅力に共感した結果入会していただくことが会員拡大であると考えます。
今一度、会員拡大の本質を再認識し、メンバー全員が当別JCの価値や魅力を理解し、伝播できる人財となり、全てのメンバーが会員拡大で活躍できる環境を構築し仲間を増やすことで、より大きな青年会議所運動を展開できると確信しております。
エネルギーの最大化
青年会議所は「奉仕」「修練」「友情」の三信条のもと、明るい豊かな社会の創造のため日々活動しています。現状の当別JCは、委員会に参加しない、例会に来ない、事業に来ない、京都会議、サマーコンファレス、全国大会、地区大会に来ないメンバーもおり、LOM内外の事業に参加しているメンバーは、いつも同じです。そして、各種事業に参加しなくても良い組織風土ができてしまっています。しかし、委員会や例会に参加しなければ、青年会議所では成長する機会が提供されず、さらに、LOMとしての一体感もなくなってしまいます。一方で、青年会議所への優先順位が低くなっていることも考えられます。昨今は多様性の時代と言われており、家族や仕事などメンバー一人ひとり事情はあるかもしれません。この多様性とは、異なる背景を持つ人々が共存し、お互いに尊重し合うことであり、社会の中でより良いコミュニケーションや協力を生む出すために欠かせない要素です。しかし、多様性とは、何もかも許容することではありません。組織として変わらないもの、変えてはいけないものがあり、それが創始の精神や組織の理念だと考えます。ただ当別JCでは、青年会議所の価値や魅力、目的を理解していないメンバーの多様性を許容した結果いつの間Ver.12にか、そのようなアクティブではないメンバーは地域貢献や自己成長などの入会当初の目的を見失い、事業に参加していないと考えます。当別青年会議所設立趣意書にある「わたくしたちの青年会議所は多忙でもいい、唯この地を愛し、未来に大きな夢と希望と情熱をもった青年の集まりにしたいと思います」とありますが、今の当別JCはこの設立当初の想いを受け継いでいると言えるでしょうか。青年会議所が何のためにあるのか、価値や魅力が理解できず、ただ組織に所属しているのではないかと思います。青年会議所は「運動」をする団体です。当別JCに所属しているメンバー一人ひとりが青年会議所の目的、価値や魅力をもう一度理解しなければなりません。
私たちの周りには、目的、価値、魅力が多くあります。企業には企業理念、企業の存在価値、企業の仕事の魅力などあります。なぜ、目的、価値、魅力の言葉を使うのでしょうか。それは、人と人が仕事や活動をする上で、目的、価値、魅力で目指す方向性を同じにすることにより、一人では成し得ない大きな成果やエネルギーを生み出すことができるからです。だからこそ、目的、理念から、私たちが向かうべき方向性を同じにすることが、今の当別JCには必要であると考えます。
メンバー一人ひとりが青年会議所の理念への共感が深まり、価値や魅力を理解し、伝播できる人財となることで理念共感のもとメンバーが一枚岩となり、より大きな青年会議所運動の成果やエネルギーが生まれることを確信しています。
多望
近年この日本という国は、暗いニュースが多くなっていると感じます。新型コロナウイルス感染症の拡大、物価高騰、円安、地震や洪水、大雪などの自然災害、日々私たちの生活は脅かされています。当別町においても北海道医療大学の移転後問題に関連する若い世代の人口減少、商業や不動産業への経済的損失など大きなダメージが考えられます。しかし、今までこの当別町は順風満帆だったわけではありません。いつの時代も大きな分岐点に成り得る出来事がありました。その度にこのまちを愛するリーダーが、その大きな分岐点で良き方向へ導いたからこそ今日まで当別町は存在し続けているのです。我々が所属する当別JCもこの45年間先輩諸兄が信頼できる仲間とともに時代ごとの分岐点を良き方向に導き続けてくれたからこそ、我々までバトンが連綿と受け継がれています。今日、当別JCも多くの問題を抱えております。例会や委員会に参加しない、LOM外の事業に参加しないなど、青年会議所活動への参加率が低下しており、今後のLOMの存続に大きく関わる大きな分岐点です。これからの当別JCを担う我々が、未来の当別JCを担う方々、そして今後のまちを良き方向へ導いていくために何を残していけるのかを考えなければなりません。
今を生きる我々には、先輩諸兄への感謝とともに当別JCの価値や魅力を高め、次世代へ紡いでいく責任があります。よく青年会議所の中で「~の職をお預かりしている」という言葉を耳にします。「預かる」には「頼まれたら、返す時まで責任をもって守る」という意味があります。単年度制の役職は「預かっている」に過ぎず、組織に「返す」べきものであり、次世代へバトンとして引き継ぐものです。これは単にバトンを受け渡せばよいとは思えません。より良き方向へ導く最善のバトンを渡すべきです。
そして、このまちに住まう人々は明るいビジョンが見えない、または描けていません。だからこそ、まちに暗いビジョンが見えてしまい、暗い表情でまちを語ってしまいます。まちに住まう人々に明確な明るいビジョンを見せることでまちに対して希望をもっていただくことができます。この明るいビジョンというバトンを次世代に渡し続けていくことが重要だと考えます。
青年会議所は地域課題に対して先進的に取り組むことでまちづくりを行っています。いつの時代も当別JCの運動を途切れず行ってきた先輩諸兄に感謝の念を送るとともに、このまちに住まう全ての方々に青年会議所を知っていただけるインパクトのある事業を行い、明るいビジョンを示すことによって、可能性を感じた次世代が希望を抱くことができるまちを創造してまいります。
おわりに
近年、「JCに入るメリットって何ですか」と聞かれます。私自身、メリットは多くあると思っています。青年会議所のメリットとは、他者から与えられるものではなく、自分自身で見つけ掴み取るものです。他者から与えられる存在ではなく、他者に与える存在でなければ、この先直面する地域課題を解決することはできません。
青年会議所とは明るい豊かな社会の実現に向けて運動する団体です。これからの時代、社会変化のスピードはより速く、今までの前提が覆されることがあるかもしれません。しかし様々な知見や経験を積んだJAYCEEだからこそ、どのような苦難も乗り越えていけると思います。
これからも当別JCの想いと歴史を紡いでこられた先輩諸兄に感謝の念をもち、メンバー一人ひとりが自己研鑽に励み、青年会議所の価値を高め当別町に住まう全ての方々に必要であり続ける団体として、誰一人暗い顔の人がいない町、笑顔溢れるまち当別町を創造してまいります。
基本方針
- 地域資源を活用した新たな可能性の創造
- 理念共感からスタートするリーダーの育成
- 理念共感による組織力の強化
- 先達への感謝と希望満ち溢れるまちの創造